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目標管理と経営方針管理(1)

2016年6月 1日

1.はじめに

 

前回に引き続き、目標管理に関する解説を加えてまいります。

当社では4月以降、新年度の目標管理に関して、多くの会社からの相談に応対しました。

目標設定時の課題、目標遂行時の課題、目標達成度評価の課題など、それぞれの会社で運用上の課題をお持ちでした。

特に4月~5月は3月決算の会社では目標設定の時期に当たりますので、目標設定時のご相談が多くありました。

 

その中でも、目標管理制度至上主義的な運用をされている場合に深刻な課題になっているケースが散見されましたので、本ブログで正しい目標管理制度の運用について解説します。

 

 

2.目標管理と経営方針管理

 

目標管理の正しい運用を考えるにあたり、初めに理解しておかなければならないのは、目標管理と経営方針管理の違いです。これが明確に切り分けられていないことが目標管理の運用が困難な理由の一つになっています。

 

当社では、それぞれ次のように定義しています。

 

経営方針管理とは、経営活動の核となる年度経営方針を組織構造に従って課レベルまで展開してテーマ化し、個人に割り当て、年度方針実現のためにプロセスマネジメントすること。

 

目標管理とは、マネジャーが組織の目標を部下に割り当てる際に、働きがいを得るために責任を与え、部下が自律的に動機づけできるように、自己管理を可能とすること。

 

意味合いがかなり異なることをご理解いただけると思います。

 

しかし、相談にこられた多くの会社で、経営方針管理の機能を目標管理制度に持たせようとし、運用に困難が伴っていたのです。

 

本来、経営方針管理は経営企画部門(機能)が担うべきです。それを人事部門(機能)が主管する評価制度のサブシステムに過ぎない目標管理制度に持たせてはならないのです。しかも目標管理シートは、実務的に年に数回しか登場しないのです。

 

経営方針のプロセスマネジメントの仕組みをしっかりと構築して、そのアウトプットを評価制度で評価するのが正しいやり方なのです。

 

 

3.目標管理とマネジメント

 

2章の定義で説明したように、経営方針管理によって展開された部下のテーマや目標を、上からの押し付けではなく、部下が自律的に動機づけして行動するように、上司がマネジメントする中で目標管理の仕組みを用いることが重要です。

 

すなわち、目標管理を成功させるには、上司のマネジメントが非常に重要になります。マネジメントは目標管理と一体であるといっても過言ではありません。

 

目標管理制度の運用の困難さは、上で説明した経営方針管理機能の無理な取り込みが原因であることの他にも、上司のマネジメント能力が不足していることが原因の事もあるのです。

 

ここで目標管理の祖であるドラッカーが定義しているマネジャーの仕事について確認します。

 

 

あらゆるマネジャーに共通の仕事は五つである。

①目標を設定する。②組織する。③動機づけとコミュニケーションを図る。④評価測定する。⑤人材を開発する。

もちろん、目標を設定するというだけでマネジャーになれるわけではない。狭いところで糸を結べるだけでは外科医になれない。しかし、目標を設定する能力がなければ適格なマネジャーにはなれない。それは、糸を結べなければ優れた外科医になれないのと同じである。糸を結ぶ技能を向上させれば、それだけ外科医として進歩するように、マネジャーもこれら五つの基本的な仕事すべてについて、自らの能力と仕事ぶりを向上させれば、それだけマネジャーとして進歩する。

 

P.F.ドラッカー著 上田惇夫編訳 『マネジメント エッセンシャル版 基本と原則』(ダイヤモンド社、2001年、129頁)

 

 

まさに、マネジャーの仕事として、動機づけとコミュニケーションが挙げられています。これが欠けていれば、目標管理はうまくいかないのです。

 

引き続き、目標管理とマネジメントを読み進める。

 

 

【ご案内】

上記の考えに基づき、人事制度を御社流に設計するのが、経営人事コンサルティングプログラムになります。

また経営方針管理の仕組みを御社流に設計するのが、経営方針管理コンサルティングプログラムになります。

 

 

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