目標管理と経営方針管理(6)|SMCブログ|ストリーム経営コンサルティング株式会社
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目標管理と経営方針管理(6)

2016年9月 1日

8.経営方針管理の管理手段

 

前回までの複数回のブログで、目標管理について概要を解説しました。

 ※「目標管理と経営方針管理(1)」はこちら

 

今回からは、もう一方の経営方針管理に焦点を当てて解説してまいります。

まずは、経営方針管理のためのマネジメントシステム構築のポイントを解説します。

経営方針管理を正しく実行するためには、次の3点に留意する必要があります。

 

1.正しい管理手段を採用する

管理を頭で考えてしまうと、あれもこれもと指標管理をし始めて、いくつかの指標が出てくるものの、その使い道が分からず、次の行動に結び付けられないということになります。

そうならないように、正しい管理手段を採用します。

 

2.仕事(=プロセス)が生産的になるように管理を行う

仕事(=プロセス)は、インプットに対するアウトプットを管理して、成果が最大化するように設計しなければなりません。

この設計により、仕事(=プロセス)が生産的になります。

 

3.仕事(=プロセス)の対象ごとに管理方法を変える

仕事を定型と例外に分けた場合、定型仕事を管理するのはもちろんですが、例外的な仕事をどう管理するべきかを設計しておくことは、組織を混沌から救うことになります。

定型と例外業務に対する管理の違いを理解しておく必要があります。

 

今回は、仕事(=プロセス)をマネジメントする上で、どのような管理手段を採用すべきかを解説します。

管理手段のポイントとして、ドラッカーは次の7点を挙げています。

 

(1)効率性

管理手段は効率的でなければならない。必要とする労力が少ないほど優れたマネジメントである。少なくてすむデータほど優れたデータである。データの種類を多くしても、よりよくマネジメントできるわけでない。

 

(2)意味性

管理手段は重要な意味をもつものでなければならない。瑣末なことについてデータをとってはならない。重要でないことについてデータをとることは、本当のマネジメントを放棄することを意味する。

 

(3)適切性

管理手段は対象とするものに適したものでなければならない。これは管理手段の要件として最も重要でありながら、ほとんど守られていないことである。

 

(4)精密性

管理手段は事象の精度に即したものでなければならない。一見根拠があるかのごとき詳細な数字よりも、概算のほうが正確たりうることを知る必要がある。概算よりも数字の幅のほうが、さらに正確たりうることを知らなければならない。さらには、数字の幅よりも、「より大きい」「より小さい」「より早い」「より遅い」「上へ」「下へ」なる表現が十分に定量的であって、より正確かつ厳格であることを知らなければならない。

 

(5)適時性

管理手段は時間間隔が適切でなければならない。精度と同じことは時間間隔についてもいえる。頻繁な報告や迅速な報告が、よりよいマネジメントを意味するわけではない。

 

(6)単純性

管理手段は単純でなければならない。データによる管理は、複雑であっては役に立たない。事態を混乱させるだけである。データを取る対象ではなく、データをとる方法のほうに関心がいってしまう。

 

(7)実用性

管理手段は行動に焦点を合わせなければならない。管理手段は行動志向でなければならない。データの目的は情報収集ではなく行動である。

 

P.F.ドラッカー著 上田惇夫訳 『ドラッカー名著集14 マネジメント [中] -課題、責任、実践』(ダイヤモンド社、2008年、164頁~173頁を一部抜粋)

 

 

たったの7条件ですが、重要な示唆をしてくれています。

多くの方がイメージできるように、営業機能でこの7条件を考えてみます。

 

下表は当ブログの「 営業力強化の考え方 」で示した営業機能の標準的な管理要素の再掲です。

7条件を満足するための管理要素を解説します。

 

図表2.標準的な営業管理要素

カテゴリー
No.
管理種別 年間 四半期 月間 週間
営業シナリオ
1
取組 内容 内容
2
接点・訪問 件数 件数 件数 事前進捗
3
提案 件数 件数 件数・内容 内容
案件
4
引合(能動・受動別) 件数 件数 件数・内容 内容
5
商談 件数 件数 件数・内容 内容
6
受注成約件数(率) 件数・率 件数・率 件数・率
7
業務 件数 件数 件数 内容
実績
8
売上 金額 金額 金額
9
利益 金額 金額 金額
活動全体
10
達成率
11
時間配分 時間数 時間数 時間数 時間数

 

 

(1)効率性、(6)単純性

営業管理要素の11種は、「営業シナリオ」「案件管理表」「営業日報」で管理することが可能です。ツールとしては、営業管理ソフトまたはエクセルを使用します。情報入力する対象(管理帳票等)を3種に絞り込んでデータベース化し、「効率性」と「単純性」を実現させるのです。

管理帳票ごとにデータ入力していて、データが分散してしまい、情報が欲しい際の収集に多大な手間がかからないようにしなければなりません。

 

(2)意味性、(3)適切性

営業管理要素の11種は、No.1~7とNo.11の8種が営業活動のプロセス管理、No.8~9の2種が活動結果の管理、No.10がその全体を俯瞰するための要素となっています。これらは、営業戦略実現のための核となる管理要素で、それぞれを適切にマネジメントすることにより、営業力強化の基盤とします。

また必要に応じて、それぞれの要素を分解した指標を管理します。

例えば、No.8売上では、商品別売上や顧客別売上です。分解する視点は、営業シナリオの内容で定まります。

 

(4)精密性

一例を申し上げます。営業シナリオの取組内容には、顧客内シェアを含めることがあります。基本的に顧客内シェアは正確に把握できません。従って、細かな精度(小数点以下等)の数値を表示するのではなく、シェアを「増やすのか」「減らすのか」をまず示し、シェアの目標値として、例えば10%、20%、25%、40%のどれを目指すのかを記載することで十分なのです。

 

(5)適時性

上表では、それぞれの管理要素ごとに、望ましい管理間隔を示しています。ポイントは、営業戦略の実現のために、どのような間隔(頻度)で修正行動を検討するのが最適かで考えていくのです。

 

(7)実用性

11種の要素のうち、No.1~7とNo.11の8種は営業活動そのものの指標となります。それぞれの要素の件数や達成率によって、次の行動への打ち手を明らかにしていきます。次の一手を考えるための最小限の管理要素になっています。

 

 

このように、効率的・効果的な管理要素で活動を管理することが重要です。

これは、営業機能以外でも同じことが言えます。

 

管理のための管理にならないよう、組織として管理要素を設計し、部門の活動の継続的な改善や目的とする成果を達成するようにマネジメントする仕組みを構築することが重要です。

 

 

引き続き、9.プロセスが生産的になる管理方法を読み進める。

 

 

 

【ご案内】

上記の考えに基づき、経営方針管理の仕組みを御社流に設計するのが、経営方針管理コンサルティングプログラムになります。

また、営業プロセスと営業管理の仕組みを御社流に設計するのが、営業力強化コンサルティングプログラムになります。

 

 

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